第4回手組ホイール製作(ロードバイクフロントホイールブルべ用)

 

 

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 手組ホイールの縦振れ取り作業を紹介します。

 

縦振れ取り

 振れは2種類あり縦と横です。振れの原因は基本的にスポークテンションの偏りから起こり、最初に改善するべき振れは縦振れです。

1.必要な道具

 1-1.振れ取り台

 安価な振れ取り台の代名詞としてミノウラのFT-1があり、実際に使用しています。

簡易的なセンターゲージが付属しているのも魅力です。デメリットとしては剛性が不足しているため、振れ取り台自体を固定しないと振れ取りがやりにくいです。

 ちなみに、今回使用するハブはスルーアクスルなため別途専用のアダプターを使用する必要がありますが、以前なくても振れ取り出来たので今回も無理やり使います。

 使い方は、ホイールのハブ軸を振れ取り台の軸受けに固定し、接触子をリムに近づけて振れを見ます。

 1-2.ニップルまわし

 ニップルまわしは使用するニップルの形状に合わせて選びます。安価すぎる無名メーカー品はお勧めしません。ニップルまわしの精度が悪いとニップルをしっかり回せないのと同時にニップルに不要な力が加わり、最悪、ニップルに回せなくなるようなダメージを与えてしまう場合があります。

 1-3.潤滑油

 ニップルを回してスポークテンションを上げる前にニップルとリムの接触部分に潤滑油をさすことをお勧めします。さすメリットはリムとニップル接触による摩擦を低減することでスポークへのねじれの力がたまりにくくし、かつ解放しやすくできるためです。なじんだら不要な油は拭き取ります。

 スポークにねじれがたまった状態で走行して段差などでホイールに衝撃が加わるとねじれが突然解放され、スポークテンションが落ち、振れや破損につながる恐れがあります。

 1-4.ダイヤルゲージ(なくてもよいがあると便利)

 振れ取りの精度を上げるためにはどれくらい振れているのかを可視化するのが良いです。プロが使うような振れ取り台にはダイヤルゲージがついており、振れ取りの仕上げ作業にあると便利です。

2.振れ取り

 2-1.全体のニップルを同じぐらいまわして適度にスポークを張る

 ホイールを振れ取り台に乗せます。前回の仮組の状態ではスポークがゆるゆるの状態なため、全体を同じぐらいずつニップルを回し適度にスポークテンションを上げます。ニップルの回転方向は時計回りに回すと締まり、反時計回りは緩みます。スポークのねじが同じくらいニップルに入り、スポークのあやの取ってある部分を手で握ってスポークテンションががちがちでもゆるゆるでもない状態にします。まだ仕上げではないので増し締めできる余地を残します。

 2-2.振れを見る

 振れ取り台の縦振れ用接触子をリムに近づけて振れを見ます。直前の作業でニップルを同じぐらい締めてあるので縦振れはあまりないはずです。

 2-3.振れ取りと確認を繰り返す

 接触子にリムが接触する場合には接触する部分の範囲のニップルをゆるめ、ハブをまたいだ反対側を締めることで振れをとります。ニップルの緩め締め作業の後はすぐにホイールを回転させ確認し、必要なら繰り返します。ある程度振れが取れたら次に進みます。

次回予告

 横振れ取りとセンターだしをお送りします。

 

 以上です。ありがとうございました。

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